家族に支えられながら行うぶどう栽培
豊かな土地でぶどう栽培に取り組むのが、深井一重さんです。
深井さんは定年退職後、先代から引き継いだぶどう畑に加え、高齢でできなくなった近所の耕作放棄地を借り受け、40aの畑でぶどうを栽培しています。シャインマスカットを中心に、巨峰、ブラックキング、マイハートの栽培をしています。
「妻がいないと何にもできないです。普段の生活もですが、特に繁忙期があるぶどう栽培は、1人では手が回らないため、妻や家族のサポートがなによりも大切です。」と深井さんは話します。
昨年の8月、1年間大切に育てたぶどうが、ようやく収穫を迎えるタイミングで自身の身体を壊しました。繁忙期に畑に出られない中で、山梨県内に住む2人の息子さんが本業の仕事の合間を縫い、全てのぶどうを収穫してくれたおかげで、なんとか難局を乗り越えることができました。
1年に1回が勝負である農家にとって、家族のサポートは何よりも大切です。
ハートの形をしたギュッと凝縮したマイハート
マイハートは、シャインマスカットとウインクを交配した品種で、種なしで皮ごと食べられます。爽やかで柔らかい酸味と高い糖度が絶妙なバランスしており、クセになるほど美味しいぶどうです。
「ぶどう栽培をはじめて8年ほど経ちますが、自分が育てたぶどうが形になるのが嬉しいです。毎年試行錯誤の中でぶどうを育てていますが、過度な取り組みはせず、1年でも長くぶどう栽培に励むことができるよう楽しんでいきたいです。」
家族のサポートに助けられながら、良質なぶどうを育てる深井さん。ゆったりと楽しそうに微笑みながら話してくれた口ぶりからは、ぶどう栽培に携われることへの大きな喜びが伝わってきました。